古原徹|元アサヒビール 商品開発者

5 年保存水って普通のミネラルウォーターと違うの?──計量法から見る賞味期限の話

「水の賞味期限」って、水が腐るからじゃないんですよね──。飲料開発の現場では常識でも、ふだんの生活からは見えにくい話を、一つ書き残しておきます。

水そのものは、腐りません。しかし、ペットボトルはプラスチックですから、ごく微量の気体を透過させます。長い時間かけて水分が蒸発していく。500ml ボトルの場合、計量法で許される内容量減少は 2%(10ml)。ここを超えると、法律上「表示より少ない」ことになり、販売できません。賞味期限は、水の劣化ではなく、この 下限に達するまでのタイムリミット を計算したものです。

「5 年保存水」はどう違うのか。特別な水ではなく、ボトルの肉厚を増やして気体透過性を抑え、蒸発を遅くしたものです。初期内容量も少し多めに詰めておく、という工夫も入っています。

賞味期限切れの保存水を廃棄している方をよく見かけますが、未開封であれば、飲用・生活用水として活用できます。制度上のラベルと、実質の安全は、必ずしも一致しない──商品開発の側にいる人間として、覚えておいてほしい話です。

詳しい仕組みは、下記の note 記事でお読みください。

ブログに戻る

この物語のつづきを、一緒に。

取り上げたプロジェクトや素材について、企画・共同開発・記念品化などのご相談を承ります。